ウクライナ旅行[101] ウクライナでヨーロッパ周遊型のプリペイド式SIMは使えるのか?
ウクライナ旅行に行く際、予め日本でヨーロッパ用のSIMカードを購入しておいて、現地で使用することを検討されているかも知れません。しかし、ウクライナではそのようなSIMカードを利用することは出来ませんので、以下にその理由、SIMカードの状況等を纏めてみました。
ウクライナのプリペイドSIM(左:Vodafone、右:Lifecell)
1. ヨーロッパ用SIM
ウクライナはEU(Europ ean Union 欧州連合)に属しておらず、また、EEA(European Economic Area 欧州経済領域)にも属していません。
EEAは下記のEU(28か国)にノルウェイ、アイスランド、リヒテンシュタインを加えた31か国です。
フランス、ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、イギリス、アイルランド、デンマーク、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、オーストリア、フィンランド、スウェーデン、キプロス、チェコ、エストニア、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、マルタ、ポーランド、スロバキア、スロベニア、ブルガリア、ルーマニア、クロアチア
2017年から施行された国際的な新しいローミング規則が適用されるEU 、EEAに属さないウクライナではヨーロッパ対応SIMに対して本規則が適用されない為、料金が非常に高くなります。従って、日本で購入できるヨーロッパ対応SIMカードの利用可能な国のリストにはウクライナが含まれていないはずです。私も改めてアマゾンで確認しましたが、ウクライナが含まれているプリペイド式のSIMカードは有りませんでした。
更に、ウクライナ国内ではロシアとの対立が原因で、ロシアのインターネットサービス(例えば、カザフスタンで利用されているYandex等)は利用出来ないようになっています。
2. ウクライナの東部地域
Luhansk、Donesk地方ではKyivstar、Lifecellはサービスを停止していて、3Gの利用は出来ませんが、ロシア資本のVodafoneはサービスを継続しています。一方、Luhansk地方ではLugacom、Dones k地方ではPhoenixという会社がサービスを提供しているようです。何れにしても東部地方ではネット環境に制限があるようですので注意が必要です。
3. クリミア地方
2104年からクリミアはロシアにより管理されています。この為、クリミアはロシアの電話システムに組み込まれていて、ウクライナのネットワークはサービスを停止しています。現在、利用できるサービスは下記の通りです。但し、クリミアからウクライナには電話、メールは出来ません。
- Win Mobile (K-Telecom)
- Volna Mobile / Волна мобайл (KTK Telecom)
- Crimeatelecom / Крымтелеком
- Sevmobile / СевМобайл
4. 結論
ウクライナに行かれる方はウクライナで利用可能な KievSar, Vodafone, Lifecellを現地で購入する以外に手はありません。これらのSIMカードについては下記の記事を参考にして下さい。
上記の記事では空港でSIMカードを購入する場合を主に紹介していますが、空港は価格が高いと思われるので、下記記事を参考にキエフ鉄道駅か市内(場所は上記の記事に書いて有ります)で購入することをお勧めします。
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