中国・武漢新型コロナウイルス(2020.2.1) 除菌方法 香港大教授:自分で消毒液を調製する方法を説明
台湾のheho.comに武漢肺炎コロナウイルスの殺菌に有効な消毒液について新しい記事が出ていますので、ご紹介します。
記事概要
アルコールの消毒効果は長く持続しません!香港大学薬剤系教授がアップグレード消毒剤を自分で調製する方法を教える
2019年新型コロナウイルスの感染拡大に対し、マスク以外に、75%のアルコールが家庭と環境消毒のために一部の場所で買えなくなっています。この流行に対応し香港大学薬剤系教授の胡偉康が薬用アルコールを使って、自分で消毒液を作る方法と消毒効果を持続させる方法を教えます。
アルコールの種類と殺菌効果の関係
彼は「薬局で比較的高濃度のアルコールを買って自分で配合出来ますが、混合後のアルコール濃度が高すぎると逆にウイルスを殺す効果がない」ことを特に強調しています。
また、胡偉康は「市場に出回っているアルコールは一般にエタノールとイソプロパノールの混合物です。エタノールを購入できない場合はイソプロパノールも同様に使用できますが配合時の濃度を高めにする必要があります。
アルコール濃度と殺菌効果の関係
95%アルコール:濃度が高すぎるとバクテリアとウイルス表面のタンパク質が急速に固化し硬い皮膜を形成して保護作用を起こし、逆にアルコールがバクテリアに侵入し殺菌するのを防いでしまいます。
75%アルコール:適切な濃度であれば細菌およびウイルスの体内に浸透し、それらのタンパク質を完全に凝固させ、滅菌およびウイルスを除去する効果があります。濃度が70-78%のアルコールは相当程度の効果があります。
自家製消毒液の調製方法
準備材料
- 96%エタノール、または99%のイソプロピルアルコール:80 ml
- グリセリン(甘油):75 ml
- 3%過酸化水素:1.45 ml
- 蒸留水:4 ml (沸騰後に冷ました水でも可)
- ガラスボトルまたはポリエチレン製プラスチックボトル(PETボトルは不可)
調製手順
- 清潔な滅菌容器にエタノール80 ml(またはイソプロピルアルコール75 ml)を入れます。
- シリンジまたはプラスチックスプーンを使用して甘油を容器内に入れます。
- シリンジまたはプラスチックスプーンを使用して、過酸化水素1.45mlを容器に入れます (注意+著者コメント:金属スプーンは一般に過酸化物と接触すると爆発的に反応します。過酸化水素も過酸化物ですので、金属スプーンの使用は極めて危険です。絶対に使用しないで下さい。プラスチック製の計量スプーンの使用をお勧めします。)
- 蒸留水(または沸騰後に冷ました水)4mlを加え(液体の総量はこの段階で100 ml)、甘油が完全に溶けるまで良く混ぜます。
- 出来上がったら、きちんと蓋をして72時間放置して、容器内の微生物を殺します。
- 最適な使用期間は調製後2週間以内で、その後の効果は大きく無いので注意が必要です。
重要な注意事項
メタノールは使用してはいけません。(著者注釈:メタノールはエタノールと違い人体に有害です)
著者による補足
上記の材料は一般に日本の薬局で容易に購入できるものばかりです。エタノールは比較的高めで500mlで800円くらいだったと思います。
オリジナルの調製動画