2019年9月北京に開港予定の新巨大空港(北京大興国際空港)について

新空港建設の背景 

北京首都国際空港の年間利用者が9500万人(成田空港の利用者は4000万人、羽田は6670万人)とそのキャパが限界に近づいていることから中国政府は2019年9月開港を目指して新空港「北京大兴国际机场」の建設を進めています。

 

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他空港との発着回数の比較

航空機の発着回数62万回に対応予定です。因みに、成田国際空港は25万回、羽田(東京国際空港)は38万回ですので、ほぼ日本の羽田と成田を合わせた回数に匹敵します。既存の北京首都国際空港の発着回数が57万回ですので、今後、北京の空港の発着回数は約120万回で羽田+成田の2倍のキャパになるということになります。因みにシンガポールチャンギ空港は35万回、仁川は34万回ですから既存のハブ空港の2倍程度の発着回数を予定しています。

本空港は将来的には年間1億人の旅客に対応するとしています。今後、シンガポールチャンギ空港、韓国・仁川空港、日本・成田空港等とハブ空港としてポジション競争が激化しそうです。

北京経由での旅行は更に便利に

下記の記事で紹介した北京経由の欧州旅行のメリットはこの空港の開港によって更に拡大するものと考えられます。本空港の開港によって、北京は北東アジア最大の空港設備を有する都市になります。ハブ空港として有名なシンガポールチャンギ空港がありますが、日本から欧州に向かう際、シンガポール経由では時間が無駄になります。その点、北京経由であれば時間的にも短く旅費も安く済むという大きなメリットがあります。

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北京大興国際機場の概要

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  • 中国語   北京大兴国际机场*1  Beijing Daxing Quoji Jichang
  • 場所    北京市大興区  天安門からの直線距離:46km
  • 完成予定日 2019年7月15日
  • 開港予定日 2019年9月30日

空港の形状とサイズ

本空港の大きさは南北1753m、東西1591m、総面積103万平方メートル、滑走路は4本です。形は有機的なヒトデ型で5本の手が放射状に伸びた形をしており、手の長さは南側が411m、北側が298mとやや下側に長い形となっています。手の部分に79の搭乗口が設けられ、中心部から搭乗口までの距離は最大600mで徒歩5分以内に到達可能なように旅客への配慮がなされています。

空港ターミナルの構造

ヒトデの中心部は地下2階、地上5階のターミナルです。4階には国際線の搭乗手続きカウンターが180個、国内線のカウンターが120個設置されます。5階は商業施設が入る予定です。地下には鉄道駅が設置され、空港と鉄道が一体化され鉄道から空港への距離がなく、垂直方向に移動するだけで済むように設計されています。

地上5F

  • 商業施設

地上4F  

  • 国際線 搭乗手続き、保安検査、出国審査
  • 国内線 登場手続き(一般)

地上3F  

  • 国際線 搭乗口
  • 国内線 登場手続き(VIP)、保安検査

地上2F  

  • 国内線 搭乗口・ショップ

地上1F  

  • 国際線 検疫・入国審査・手荷物受け取り 

地下 B1  

  • 駐車場、鉄道

まとめ 

新空港が完成すれば、既存の北京首都国際空港と合わせて飛行機便の数が増加します。また、新空港は同一路線で異なる航空会社の参入を認める方針で、これにより航空会社間の競争が促進され、利用者はより安く航空券を購入出来るようになるというメリットが期待されます。

方向音痴まっくすの結論

今より更に安くなるかも・・・

 

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*1:机场(機場)は飛機場の略で飛行場という意味です