台湾旅行[48] 注意喚起04 (2020.1.25)  武漢肺炎は目(結膜)を通して感染する 医師が感染防止方法を説明

台湾のHEHO.comが報道した1月24日付けの記事を紹介します。この記事では新型肺炎ウイルスが目を通して感染する可能性があることと、私たちがどの様な感染予防策を取れば良いのか説明していますので、中国、台湾旅行を予定されている方は安全の為、是非、目を通して下さい(赤字の部分に感染予防方法が書かれています)。

記事概要

武漢肺炎は目を通して伝染します! 抗SARS医師:患者に接触する際にはゴーグルを着用してください

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写真出典:微博

鳥インフルエンザは「結膜」を介して伝染します!皆さんは感染患者の唾液に触れなければ感染しないと考えている様ですが、実際には過去に鳥インフルエンザが「結膜」を介して伝染しました。消化管、気道、皮膚の損傷に加えて「眼結膜」を介して伝染します。鳥インフルエンザに感染した患者は結膜炎になります。かつて抗SARSの最前線にいた李建正博士は「疑わしい患者と接触する場合、皆さんは軽視しがちですが、保護眼鏡を着用する必要があります」と述べた。

黃立民医師は次のように指摘しています。「現在、新型コロナウイルスは主に飛沫感染により伝染していますが、眼の結膜を通して感染する可能性があり、特に口、鼻、目からウイルスが入る可能性があります。一般の感染科医師は皆この様に認識しています。高いリスクの行動をするときは必ず保護眼鏡を着用する必要があります。」

一般人も保護眼鏡をつけるべきでしょうか?

黃立民医師は次のように説明しました。「一般の人々は頻繁に手を洗い、目、口、鼻を擦らない様にして細菌の侵入を防ぐだけで良いです。特別な保護眼鏡を着用する必要はありません。

2003年に台湾で最初のSARS診断患者に気管挿管(気管にチューブを通して呼吸困難を解消すること)を行った初めての医師で、国立台湾大学救急医学部の李建璋准教授は、保護眼鏡の着用をすべきであると考えています。「以前のインフルエンザ流行時に、(目からの感染に関する)証拠が有り、北京大学教授(王廣發)も今回、また同様の説明(目からの感染の可能性)をしており、患者に接触する際は、医師に保護眼鏡を着用するよう提案しました。」

「目」を介して感染することは本当に可能ですか?

現時点では「新型コロナウイルス」に関する情報は少なく、新型コロナウイルスの特性はSARS、及び他の類似のコロナウイルスからのみ推測可能です。 SARSは香港からの第一報によれば2003年、香港のプリンスオブウェールズ病院で発生しました。39歳の女性患者が眼科手術を受け、手術後1日以内に高熱を発症し、後にSARS感染が確認されました。2005年の報告書はこの事例を追跡し、眼の結膜粘膜表面と直接接触した各種の機器が潜在的な感染ルートとなり得ることを指摘しています。2004年に新型コロナウイルスHCoV-NL63が生後7ヶ月の赤ちゃんから見つかったという報告も有ります。報告書はウイルスの感染経路について言及していませんが、王廣發(詳細は前記事を参照)と同様の結膜炎のためウイルスが目を通して感染し、病気を引き起こしたと疑うことは合理的かもしれません。

新型コロナウイルスが眼から感染する可能性はありますが、感染がどの程度起こるかはわかりません。感染と伝染の危険性を減らす最も効果的な方法は個人衛生と環境衛生の管理・維持と適切な防護措置を行うことです。

 

黃立民医師:国立台湾大学病院小児科長、台湾感染症学会会長、国立台湾大学医学部小児科疫学・予防医学教授、専門分野:感染症、小児感染症、伝染病、流行病学

李建璋医師:国立台湾大学救急科医師、台湾初のSARS確認患者挿管医、専門分野:疫学、敗血症、データ科学

 

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